「放射能」の版間の差分

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'''放射能'''(ほうしゃのう、Radioactivity)とは、物理学的な定義では、[[放射線]](radiation)を出す活性力(放射性,放射活性、放射線を放射する程度)を言う。
'''放射能'''(ほうしゃのう、Radioactivity)とは、物理学的な定義では、[[放射線]](radiation)を出す活性力(放射性,放射活性、放射線を放射する程度)を言う。


一般的には物質の放射活性を指すが、さらに放射能を持つ物質自身、すなわち[[放射性物質]]を指す用例も多い。
一般的には[[物質]]の[[放射活性]]を指すが、さらに放射能を持つ物質自身、すなわち[[放射性物質]]を指す用例も多い。


== 注意事項 ==
== 注意事項 ==
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== 放射能標識 ==
== 放射能標識 ==
[[Image:Radioactive.svg|thumb|right|放射能標識]]
[[Image:Radioactive.svg|thumb|right|放射能標識]]
放射線が発生している場所、例えば[[病院]]や[[診療所]]のレントゲン撮影室などには、右記のような放射能標識が表示される。
[[放射線]]が発生している場所、例えば[[病院]]や[[診療所]]などの[[医療機関]]における[[CR]]や[[CT]]の撮影室には右記のような放射能標識が表示される。
3つの葉は、アルファ線、ベータ線、ガンマ線を意味している。
ちなみに放射能標識に描かれている3つの葉は、[[アルファ線]]、[[ベータ線]]、[[ガンマ線]]を意味している。


=== ユニコード ===
=== ユニコード ===
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== 単位 ==
== 単位 ==
放射能の強さは、原子核が崩壊する時に[[放射線]]を放射するため、1秒間に崩壊する原子核の数で表され、[[ベクレル]](記号Bq)という単位で表す。
[[放射線]]は[[原子核]]が崩壊する時に放射されるため、放射能の強さは1秒間に崩壊する[[原子核]]の数で表され[[ベクレル]](記号Bq)という単位で表す。


かつては、1グラムの[[ラジウム]]が持つ放射能を単位とし、これを1[[キュリー]](記号Ci)としていた。1グラムのラジウムは毎秒 3.7×10<sup>10</sup>個のα線を放射しているので、1キュリーは 3.7×10<sup>10</sup>ベクレルということになる。
かつては1グラムの[[ラジウム]]が持つ放射能を単位とし、これを1[[キュリー]](記号Ci)としていた。キュリーは現在でも補助単位としても使用されている。
 
1グラムの[[ラジウム]]は毎秒 3.7×10<sup>10</sup>個のα線を放射しているので、1キュリーは 3.7×10<sup>10</sup>ベクレルということになる。
 
=== 歴史 ===
放射能研究の当初は標準単位がなく、核物理学の父と言われる[[アーネスト・ラザフォード]]も独自の単位を使用していた。標準となる単位の必要性を感じていたラザフォード自身が基準委員会の委員長となり、1910年に開催された放射線会議 (Rediography Conferene) にて、1グラムの[[ラジウム]]が持つ放射能を単位とした1[[キュリー]] (Ci) が定義された。
 
その後、1974年にSI単位として国際度量衡総会で[[ベクレル]]を採択し、1975年から国際標準として用いられている。日本においては法改正がなされた1989年から[[ベクレル]]が公式使用されている。


== 脚注 ==
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== 関連項目 ==
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* [[放射線]]
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2012年11月10日 (土) 01:15時点における最新版

放射能(ほうしゃのう、Radioactivity)とは、物理学的な定義では、放射線(radiation)を出す活性力(放射性,放射活性、放射線を放射する程度)を言う。

一般的には物質放射活性を指すが、さらに放射能を持つ物質自身、すなわち放射性物質を指す用例も多い。

注意事項[編集 | ソースを編集]

放射能と放射線とを混同してはならない。放射能と放射線とが混同される場面が多々見受けられるが、その定義は明確に異なる。

放射能標識[編集 | ソースを編集]

放射能標識

放射線が発生している場所、例えば病院診療所などの医療機関におけるCRCTの撮影室には右記のような放射能標識が表示される。 ちなみに放射能標識に描かれている3つの葉は、アルファ線ベータ線ガンマ線を意味している。

ユニコード[編集 | ソースを編集]

UnicodeにはU+2622に放射能標識がある。


HTMLエンティティ文字であれば、「&#x2622;」もしくは「&#9762;」と記述する。 MS-IMEやATOKなどから直接入力する方法は不明である。

単位[編集 | ソースを編集]

放射線原子核が崩壊する時に放射されるため、放射能の強さは1秒間に崩壊する原子核の数で表されベクレル(記号Bq)という単位で表す。

かつては1グラムのラジウムが持つ放射能を単位とし、これを1キュリー(記号Ci)としていた。キュリーは現在でも補助単位としても使用されている。

1グラムのラジウムは毎秒 3.7×1010個のα線を放射しているので、1キュリーは 3.7×1010ベクレルということになる。

歴史[編集 | ソースを編集]

放射能研究の当初は標準単位がなく、核物理学の父と言われるアーネスト・ラザフォードも独自の単位を使用していた。標準となる単位の必要性を感じていたラザフォード自身が基準委員会の委員長となり、1910年に開催された放射線会議 (Rediography Conferene) にて、1グラムのラジウムが持つ放射能を単位とした1キュリー (Ci) が定義された。

その後、1974年にSI単位として国際度量衡総会でベクレルを採択し、1975年から国際標準として用いられている。日本においては法改正がなされた1989年からベクレルが公式使用されている。

脚注[編集 | ソースを編集]

関連項目[編集 | ソースを編集]