「ローカライザー」の版間の差分

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[[ファイル:OsiriX MPR localizer.jpg|thumb|right|[[OsiriX]]を用いた2D MPRローカラーザー表示(画像上の線)]]
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'''ローカライザー''' (Localizer)とは、主に[[CT]]や[[MRI]]などの断層撮影画像において、複数枚の画像のうち、現在表示している画像が、別方向から見た際にどの位置なのかを確認するための画像のことである。
'''ローカライザー''' (Localizer)とは、主に[[CT]]や[[MRI]]などの断層撮影画像において、複数枚の断層画像のうち、現在表示している画像が、別方向から見た画像のどの位置なのかを確認するために描画される図形・線分のことである。


断層撮影では頭から足に向かって輪切りに撮影するのが一般的だが、人体を正面から見た画像が1枚用意し、そこへ位置を示す線を表示すれば、どの部分の輪切り画像なのかが素人目にも非常に解りやすいというもの。断層撮影で取得した[[DICOMファイル]]に撮影位置情報が含まれていれば簡単に算出できる。
断層撮影では頭から足に向かって輪切りに撮影するのが一般的だが、人体を正面から見た画像([[スカウト画像]])を1枚用意し、そこへ位置を示す線を表示すれば、どの部分の輪切り画像なのかが素人目にも非常に解りやすいというもの。断層撮影で取得した[[DICOMファイル]]に撮影位置情報が含まれていれば簡単に算出できる。


ローカライザーは、よほど特殊な機種でもない限り、[[CT]]や[[MRI]]の操作コンソール上でローカライザーを生成することが可能である。また、[[DICOMビューアー]]をはじめとする[[医用画像ビューアー]]に[[MPR]]機能が備わっていれば、撮影時に用意しなくとも画像参照時にリアルタイムで作り出すことが可能である。
ローカライザー表示用の[[スカウト画像]]は、よほど特殊な機種でもない限り、[[CT]]や[[MRI]]の操作コンソール上で生成することが可能である。また、[[DICOMビューアー]]をはじめとする[[医用画像ビューアー]]に[[MPR]]機能や[[ボリューム・レンダリング]]機能が備わっていれば、撮影時に用意しなくとも画像参照時にリアルタイムで作り出すことが可能である。


[[DICOMビューアー]]によっては[[MPR]]機能で算出するのではなく、予め用意された人体イラスト画像で表現しているものもある。あくまでイラストであり実際の画像ではないため大雑把な位置表示になるが、2D MPRよりも方位表示や処理速度などの面で優れている。この機能は[[ボリューム・レンダリング]]によるローカライザー生成が行えれば不要であるが、[[ボリューム・レンダリング]]は計算量も多く、古い[[電子カルテ]]端末などでも画像参照する場合は非現実的であり、また2D MPR機能ならまだしも、[[ボリューム・レンダリング]]や3D MPR機能を使える[[DICOMビューアー]]ともなると、その価格も一気に跳ね上がる傾向があるので、ある意味優れたトレードオフであると思う。
玄人の[[読影医]]に言わせると、ローカライザーは画像が見づらくなるだけでそんな物は不要だというが、今の御時世、読影医以外も画像を参照するので、何時でも誰でもローカライザー表示を行えるようにしておくべきである。
 
その表示方法は、1つの画像として扱うものから、メイン画像の隅に小窓で控えめに表示するものまで様々である。
 
ローカライザーは玄人の[[読影医]]に言わせると、画像が見づらくなるだけでそんな物は不要だというが、今の御時世、読影医以外も画像を参照するので、何時でも誰でもローカライザーを見られるようにしておくべきだと思う。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[スカウト画像]]
* [[CT]]
* [[CT]]
* [[MR]]
* [[MR]]

2011年8月26日 (金) 15:12時点における最新版

ファイル:OsiriX MPR localizer.jpg
OsiriXを用いた2D MPRローカラーザー表示(画像上の線)

ローカライザー (Localizer)とは、主にCTMRIなどの断層撮影画像において、複数枚の断層画像のうち、現在表示している画像が、別方向から見た画像のどの位置なのかを確認するために描画される図形・線分のことである。

断層撮影では頭から足に向かって輪切りに撮影するのが一般的だが、人体を正面から見た画像(スカウト画像)を1枚用意し、そこへ位置を示す線を表示すれば、どの部分の輪切り画像なのかが素人目にも非常に解りやすいというもの。断層撮影で取得したDICOMファイルに撮影位置情報が含まれていれば簡単に算出できる。

ローカライザー表示用のスカウト画像は、よほど特殊な機種でもない限り、CTMRIの操作コンソール上で生成することが可能である。また、DICOMビューアーをはじめとする医用画像ビューアーMPR機能やボリューム・レンダリング機能が備わっていれば、撮影時に用意しなくとも画像参照時にリアルタイムで作り出すことが可能である。

玄人の読影医に言わせると、ローカライザーは画像が見づらくなるだけでそんな物は不要だというが、今の御時世、読影医以外も画像を参照するので、何時でも誰でもローカライザー表示を行えるようにしておくべきである。

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