インフルエンザ菌
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インフルエンザ菌とは、英語直訳でヘモフィルスインフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)の細菌学的な正式の和名である。 なお、日本ではインフルエンザ桿菌などと記述されることもあるが正式なものではない。
概要
インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)は、グラム陰性菌であり、かつ小型の球桿菌または桿菌である真正細菌(バクテリア)のひとつである。
インフルエンザ菌は一般的に知られているインフルエンザウイルスとはまったくの別物であり、ウイルスではなく細菌(真正細菌)の一種である。 なお、名称に「インフルエンザ」とある点については後述する歴史的な経緯を参照。
「ヘモフィルス」(haemophilus)という名前が示すとおり、血液成分であるX因子(ヘミン)やV因子(NADおよびNADP)などを生育に必要とする。
歴史
インフルエンザ菌は、インフルエンザが欧州全域で猛威をふるっていた(いわゆるパンデミック)の真っただ中の1891年の冬にドイツのコッホ研究所のリチャード・ファイファー(Richard Friedrich Johannes Pfeiffer)と北里柴三郎によりインフルエンザ感染者の鼻咽頭から小型の桿菌を分離し発見され、1892年1月のドイツ医事週報に発表された。
このため当時はファイファーインフルエンザ(Pfeiffer's influenzae)などとも呼ばれることも多かったという。また、インフルエンザ感染者から発見されたため、これこそがインフルエンザの原因であると考えられ、ヘモフィルスインフルエンザ菌と命名されたとされている。これは1933年にインフルエンザウイルスが解明されるまで定説であったという。
関連項目
- ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae Type b, Hib)
- Hib髄膜炎
- Hibワクチン