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DICOMは医用画像向けの規格であり、一般的にはCT等から発生する生データや、それらをランレングス圧縮や、JPEG、JPEG2000といったで圧縮形式で画像データが内包されているのだが、DICOM規格で規定しているデータ種別には、RFC2557(MHTML)およびXMLによるプレーン・テキスト形式が存在するため、それらの形式にカプセル化すれば(データ変換しておけば)、事実上どんなデータでも内包できる。 | |||
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2011年3月10日 (木) 13:31時点における版
DICOM(ダイコム)とは、Digital Imaging and COmmunication in Medicineの頭文字をとったCT(コンピュータ断層撮影)やMR(核磁気共鳴画像法)、CR(コンピュータX線撮影)などの医用画像機器で撮影した医用画像の画像フォーマットおよび医用画像機器間の通信プロトコルを定義した標準規格である。
正式な規格名は「DICOM 3.0」である。米国放射線学会 (ACR) と北米電子機器工業会 (NEMA)が共同で開発・発表した医用画像機器間の接続規格であるACR-NEMA 1.0 (1985年)、ACR-NEMA 2.0 (1988年)に続く規格であったが、仕様が劇的に大規模化したことを受けACR-NEMA 3.0からDICOM 3.0 (1993年)と名称変更された。また、併せて新たにDICOM Standards Committeeという団体が設立され、規格制定および追加・変更はそちらに移管された。
なお、1993年のDICOM 3.0の制定から規格変更が行われていないわけではなく、以降はDICOM 3.0 2009などと改訂年度が末尾に付くようになった。改訂に際しては「廃止」と「追加」のみが行われており、「変更」は行われていない。このため、DICOM規格の改定が行われても、既存システムに影響が出ることはなく、その時点での適合性宣言書 (コンフォーマンス・ステートメント)の改訂を必要としない。
問題点
初期のDICOM規格ではOSI参照モデルに準拠した製品を想定し、IEEE 1284(通称セントロニクス、パラレル・プリンタ端子として有名)やRS-232Cによる2点間通信を筆頭に、コンピュータ創世記に考案された多種多様な通信方式をサポートできるようになっていた(現在はTCP/IPを残し、他は全て廃止された)。
その一方で、世間一般ではOSI参照モデルではなく、インターネットやイントラネットで用いられているDARPAモデルに準拠した製品が普及してしまった。
このためDICOMでは追加仕様としてTCP/IPサポートが追加されたのだが、その際にTCP/IP上でOSI参照モデルをシミュレートするという手法を採用した。これにより既存のシステムはTCP/IPの単純な処理だけを実装するだけで対応できるという利点もあった。その一方で、純粋なDARPAモデル準拠製品ではネットワークカードなどのハードウェア上で超高速に処理されるパケットの並び替えや再送処理などが全てソフトウェアによって行われることとなり、CPU負荷が高く通信速度も出ないなどという問題を抱えることになった。
内包データ形式
DICOMは医用画像向けの規格であり、一般的にはCT等から発生する生データや、それらをランレングス圧縮や、JPEG、JPEG2000といったで圧縮形式で画像データが内包されているのだが、DICOM規格で規定しているデータ種別には、RFC2557(MHTML)およびXMLによるプレーン・テキスト形式が存在するため、それらの形式にカプセル化すれば(データ変換しておけば)、事実上どんなデータでも内包できる。