隔離病棟

隔離病棟（読み：かくりびょうとう, 英語：isolation ward）とは、伝染病の感染拡大を予防する目的により、患者を世間一般から隔離することを目的とした病棟のことである。

似たようなものに精神科の患者を隔離する目的の「閉鎖病棟」というものがある。

概要[編集 | ソースを編集]

隔離病棟は、具体的には感染症法の定める感染症の患者を収容し、一般病棟などへの感染を抑制するための、感染症法に基づく感染症指定医療機関に設置される特別な病棟である。そもそも隔離病棟にいる患者は動くことすらままならず、感染拡大を防ぐためにその治療にあたる医療従事者を隔離しているというな状況であるともいえる。

隔離病棟は大きくわけて次の目的で設置される。

疾病により免疫力が落ちている患者を収容する場合である。患者の体力（免疫力）が戻るまで無菌室に隔離されて、他の感染症に感染しないよう保護されるのである。大雑把に言えばICUやCCUなどの集中治療室がこれに該当する。

感染拡大の恐れある疾病に感染したときに入れられる場合である。パンデミックを題材にした映画やドラマなどでよく登場する隔離部屋のことである。

もっと身近な例でいえばインフルエンザが疑われる小児が個室の待合室に隔離されるのもこれに相当する。

隔離病棟の歴史は治療を伴わない隔離するだけの避病院に始まり、病原体の発見により治療を試みる伝染病院に改称され、抗生物質の発見やワクチンの開発による疫病の減少を受けて感染症指定医療機関の隔離病棟となった。

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