FCR
FCR(えふしーあーる)とは、富士フィルムが1981年に世界で初めて開発に成功し、1983年に製品化したコンピュータX線撮影装置の名称である。 CR装置の代名詞となっており、富士フィルム製ではない他社製品であっても「FCR」と呼ばれることも多い。これはコピー機をゼロックスと呼ぶようなものである。
正式名称[編集 | ソースを編集]
FCRの正式名称は「Fuji Computed Radiography」としている文献が多いが、ここ最近の富士フィルムの公式サイトでは「Fujifilm Computed Radiography」と表記されていたりする。どちらが正しいかは不明である。「Fuji」だと富士通と間違えられるからかもしれないが真相は不明である。
概要[編集 | ソースを編集]
ヴィルヘルム・コンラート・レントゲンという物理学者がX線を発見し、いわゆるX線一般撮影が確立してから100年近くフィルムを使うアナログな銀塩写真が使われてきた。
そこに颯爽と登場したのがFCRによるデジタル方式であった。 デジタル写真というとカシオ計算機のQV-10から始まる近代的ないわゆるデジカメを想像することが多いと思うが、FCRは少々異なり撮影機材はそのままでイメージングプレートという板をフィルムの代わりに用い、専用スキャナで読み取るという、どちらかというとデジタルカメラというよりデジタルフィルムといった製品であった。
FCRは感度も桁違いに高く、暗室も不要で、処分に困る現像液も不要、現像も即座に行え、イメージングプレートとIPリーダーさせ購入すれば既存の撮影機材を流用できる導入の手軽さなど、ほぼ欠点のない完璧な製品であったため瞬く間に世界中に広まったという。人気商品の常で様々なモダリティメーカーから類似品が登場しているが、そのブランドは今なお健在であり圧倒的なシェアを誇っている。
主なFCR製品[編集 | ソースを編集]