ニュース:味に対する好き嫌いに応じて顔の皮膚血流が特異的に応答することを発見
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【2014年1月7日】 味に対する好き嫌いに応じて顔の皮膚血流が特異的に応答することを、東京工業大学社会理工学研究科の林直亨教授と県立広島大学の鍛島秀明助教らの研究チームによって明らかにされた。研究内容の詳細は1月5日「Chemical Senses(ケミカル・センス)誌」に掲載されている。 [1] [2]
概要[編集 | ソースを編集]
被験者15名を対象に安静時と、味覚刺激中(オレンジジュース、コンソメスープ、苦いお茶、コーヒー、チリソース、水)に顔の皮膚血流をレーザースペックル法によって計測し、刺激中の血流の相対変化量を算出した。与えられた味覚の好き嫌いを表す主観的嗜好度を、11段階の主観的嗜好尺度法を用いて測定した。
その結果、おいしいと感じられた刺激(オレンジジュースとコンソメスープ)を与えた際には瞼(まぶた)の血流が増加し、主観的なおいしさと瞼の血流の相対的増加量との間には相関関係が認められた。一方、おいしくないと感じられた刺激(苦いお茶)では鼻や額の血流が低下した。
これら結果は、顔の皮膚血流が味覚に対する好き嫌いに伴って特異的に変化したことを示している。 この成果は言語を介しない味の評価法や味の官能評価の新たな手法として期待される。