「麻疹・風疹混合ワクチン」の版間の差分
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== 2回接種法の変遷 == | |||
2006年4月のMRワクチン接種開始時点では、[[予防接種法]]により、2回目の接種は1回目の接種を受けた者に限定されていた。このため2回目の接種が開始されるのは最短で2010年4月からとなってしまい、流行している感染症の予防対策としては不十分と言わざるを得ない状況に陥った。 | 2006年4月のMRワクチン接種開始時点では、[[予防接種法]]により、2回目の接種は1回目の接種を受けた者に限定されていた。このため2回目の接種が開始されるのは最短で2010年4月からとなってしまい、流行している感染症の予防対策としては不十分と言わざるを得ない状況に陥った。 | ||
2012年7月25日 (水) 11:42時点における最新版
麻疹・風疹混合ワクチン (Measles-Rubella vaccine, MRワクチン)とは、従来から単体で用いられていた麻疹(Measles)と風疹(Rubella)のワクチンを混合したワクチンのことである。日本では2005年6月に承認され、2006年4月から定期接種として接種が開始された。
接種スケジュール[編集 | ソースを編集]
定期接種[編集 | ソースを編集]
- 1回目
- 月齢12~23ヶ月(満1歳~満2歳未満)
- 2回目
- 小学校入学前の1年間
- 中学1年次の1年間(2008年4月~2013年3月迄の時限措置の予定)
- 高校3年次の1年間(2008年4月~2013年3月迄の時限措置の予定)
任意接種[編集 | ソースを編集]
満1歳以上かつ定期接種対象及び接種対象年齢以外
沿革[編集 | ソースを編集]
1988年から定期接種が開始された麻疹・流行性耳下腺炎・風疹混合ワクチン(新三種混合ワクチン、MMRワクチン)は、流行性耳下腺炎(通称:おたふく風邪、英:Mumps)を予防するムンプスワクチンを原因とする無菌性髄膜炎の発症率が多発したため、1993年に接種が中止された。
その後、MMRワクチンからムンプスワクチンを除いたMRワクチンが開発され、2005年6月に認可され、2006年4月から実際の接種が始まった。併せて予防接種法が改正され、MRワクチンは第1期(満1歳~2歳未満)と第2期(就学前の1年間)の2回接種法にて定期接種と規定された。
2回接種法の変遷[編集 | ソースを編集]
2006年4月のMRワクチン接種開始時点では、予防接種法により、2回目の接種は1回目の接種を受けた者に限定されていた。このため2回目の接種が開始されるのは最短で2010年4月からとなってしまい、流行している感染症の予防対策としては不十分と言わざるを得ない状況に陥った。
このため2006年6月に予防接種法が再度改正され、単抗原ワクチン(単体の風疹ワクチンおよび麻疹ワクチン)を別個に受けた者も1回目の接種を受けたものとし、2回目の対象に加わえられた。また、2006年4月時点で2歳以上3歳未満であり、かつ単抗原ワクチンの接種を受けていない者を対象に、経過措置として多くの自治体で公費での任意接種が実施された。
2007年にはウィルスの再活性化(out break)を抑止する対策として、2回目の接種年齢を超過した児童生徒を対象に、一部の自治体で公費での任意接種が実施された。その後、国としての経過措置として、2008年4月より5年間の時限措置で中学1年生及び高校3年生も定期接種が行われている。
2008年の予防接種法の改正により、過去の罹患歴の有無に関わらず、ワクチン接種(MRワクチンに限らず)を行うことが出来るようになった。このため、例えば風しん罹患歴のある者に対してもMRワクチンの接種が可能となった。風しんの罹患歴は、溶連菌感染症、エンテロウイルス感染症などの誤診である場合もあり、より確実な風しん抗体の獲得機会が得られることになった。なお、実際の罹患歴があってもワクチンの接種による不利益の増大はない。
諸外国の現状[編集 | ソースを編集]
日本では早々にMMRワクチンの接種が中止されMRワクチンに移行したが、諸外国においてはムンプスワクチンを改良し副反応の低減をはかったものを用いられている事が多い。
米国では、MMRワクチンにさらに水痘(Varicella)を予防する水痘ワクチン(Varicella vaccine)を加えたMMRVワクチンが、米国食品医薬品局(FDA)により2005年9月に承認され、2006年より接種が開始されている。