「末梢静脈路」の版間の差分

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'''末梢静脈路'''とは、皮下を走る[[静脈]]から[[薬剤]]を投与する[[ライン]]のことである。
'''末梢静脈路'''(まっしょうじょうみゃくろ)とは、[[皮下]]を走る[[静脈]]から[[薬剤]]を投与する[[ライン]]のことである。


手軽に確保できるため通常の[[点滴]]や[[輸血]]をする場合によく用いられている。
== 概要 ==
末梢静脈路は手軽に確保できるため通常の[[点滴]]や[[輸血]]を行う場合によく用いられている。
[[静脈血]]の[[採血]]が頻回な場合には、何度も針を刺さなくて済むように末梢静脈路を確保しておくこともある。
[[静脈血]]の[[採血]]が頻回な場合には、何度も針を刺さなくて済むように末梢静脈路を確保しておくこともある。
末梢静脈路確保は基本中の基本の手技とされる。


[[末梢静脈]]に浸透圧の高い輸液を行うと[[血管炎]](高浸透圧による血管障害)を起こしてしまうため、末梢静脈路から投与できる[[ブドウ糖液]]の濃度は10%程度が上限とされており、[[高カロリー輸液]]には適さない。末梢静脈から行う栄養は[[PPN]]([[Peripheral Parenteral Nutrition]])と呼ばれる。
[[末梢静脈]]に[[浸透圧]]の高い輸液を行うと[[血管炎]](高浸透圧による血管障害)を起こしてしまうため、末梢静脈路から投与できる[[ブドウ糖液]]の濃度は10%程度が上限とされており、[[高カロリー輸液]]には適さない。末梢静脈から行う栄養は[[PPN]]([[Peripheral Parenteral Nutrition]])と呼ばれる。


[[血管]]への穿刺が不確実な場合や血管壁が脆弱な場合、薬液が血管外に漏れるいわゆる「点滴漏れ(血管外漏出)」が起こる。血管外漏出がおこると、穿刺部周囲に浮腫を生じ、痛みを伴う。組織障害性の強い[[造影剤]]や[[化学療法剤]]が漏出した場合は壊死を起こす事もある。
[[血管]]への[[穿刺]]が不確実な場合や[[血管壁]]が脆弱な場合、薬液が血管外に漏れるいわゆる「[[点滴漏れ]]([[血管外漏出]])」が起こる。[[血管外漏出]]がおこると、穿刺部周囲に[[浮腫]]を生じ、[[痛み]]を伴う。組織障害性の強い[[造影剤]]や[[化学療法剤]]が漏出した場合は[[壊死]]を起こす事もある。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[中心静脈路]]
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* [[末梢静脈栄養法]]
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* [[静脈血]]
== 参考文献 ==
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2013年1月27日 (日) 19:20時点における最新版

<youtube size="medium" align="right">UyJq508Ccp4</youtube> 末梢静脈路(まっしょうじょうみゃくろ)とは、皮下を走る静脈から薬剤を投与するラインのことである。

概要[編集 | ソースを編集]

末梢静脈路は手軽に確保できるため通常の点滴輸血を行う場合によく用いられている。 静脈血採血が頻回な場合には、何度も針を刺さなくて済むように末梢静脈路を確保しておくこともある。 末梢静脈路確保は基本中の基本の手技とされる。

末梢静脈浸透圧の高い輸液を行うと血管炎(高浸透圧による血管障害)を起こしてしまうため、末梢静脈路から投与できるブドウ糖液の濃度は10%程度が上限とされており、高カロリー輸液には適さない。末梢静脈から行う栄養はPPN(Peripheral Parenteral Nutrition)と呼ばれる。

血管への穿刺が不確実な場合や血管壁が脆弱な場合、薬液が血管外に漏れるいわゆる「点滴漏れ血管外漏出)」が起こる。血管外漏出がおこると、穿刺部周囲に浮腫を生じ、痛みを伴う。組織障害性の強い造影剤化学療法剤が漏出した場合は壊死を起こす事もある。

関連項目[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]