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[[ファイル:OsiriX Newton Graphics Custom Version.jpg|276px|right|thumb|フリーソフトDICOMビューアの代表格[[OsiriX]]]]
'''医療機器'''とは、[[薬事法]]において「人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等」と定義されている。
'''DICOMビューアー''' (DICOM Viewer)とは、[[DICOM]]規格に準拠した[[医用画像]]を見ることに特化した画像ビューアソフトのことである。


== 近年の状況 ==
医療機器は、薬事法により製造や販売が規制されており、また、どのようなものが医療機器に該当するかも薬事法で明確に定められている。
DICOMビューアと一言で言っても、LANなどのオンラインを利用し[[DICOMサーバー]]や[[RIS]]と連動して動作する[[チーム医療]]を想定したシステム化された大規模なものから、CDやDVDなどにDICOMビューアと[[DICOMファイル]]をセットで書き込み、オフラインでの利用を想定した(主に紹介状に添付するのを目的とした)小規模なものまで様々な種類が存在する。


近年では、医用画像サーバーは他社との連携のために[[DICOM]]規格による入出力をサポートするものの、そのサーバーを利用する医用画像ビューアは[[DICOM]]規格を用いず、独自規格を採用するものが増加傾向にある。この傾向は特にシビアな応答性能が要求される大規模なシステムほど強い。[[DICOM]]規格の複雑さと無駄な処理の多さによるシステムへの負荷や、[[DICOM]]のみではサポートできない機能性によるところが大きい。
== 医療機器の例 ==
<youtube size="medium" align="right">aeGw7cIuWVI</youtube>
身近な医療機器の例としては、家庭でも使用される[[体温計]][[血圧計]]をはじめ、[[コンタクトレンズ]][[マッサージ器]]などがあげられる。


稀に小規模な[[PACS]]製品で、「うちの[[PACS]]も独自規格使っており高性能です!なお付属の[[DICOMサーバー]]はDICOM通信の受信しかできません(C-STORE SCPしかサポートしません)」というゴミカスウンコなシステムもあるが、これは前述の応答性能云々ではなく、単純に技術力がないだけなので、華麗に避けるのが賢明である。
主に[[病院]]で使われるものとしては、[[メス]][[ピンセット]]のような小物類、体内に植え込む治療用の[[心臓ペースメーカー]]や[[放射線治療装置]]、[[モダリティ]]と呼ばれる[[CT]]、[[MR]]、[[レントゲン装置]]などの大型のものがある。


== ウィンドウニング ==
なお、[[薬事法]]が定める医療機器とは、その名が示すように「ハードウェア」であって「ソフトウェア」は一切含まれない。このため、たとえば[[画像診断]]での用いるパソコン本体は医療機器であるが、その中で動く[[DICOMビューア]]などのソフトウェアは医療機器には含まれない。これはコンピュータ・ソフトウェアが存在しなかった時代に制定された法律が今も用いられているためである。
医用画像は、PCで一般的なRGB各色8ビットではなく、グレースケール(モノクローム)10~16ビットとなっており、そのままでは液晶ディスプレイなどで表示できないため、ウインドニング(Windowing)と呼ばれる変換処理を行えるようになっている。
 
=== ウィンドウレベル変換 ===
ウィンドウレベル変換(リニア変換)とは、10~16ビットうち、中心点(Window Center)と、抽出幅(Window Width)を決め、その範囲内のピクセルデータを線形的に8ビットに丸め込む変換処理のことである。
 
PCでは写真フィルムと違い10~16ビットのグレースケール画像をそのまま表示できないという欠点から生まれた技法だが、思わぬ副作用として中心点(Window Center)と抽出幅(Window Width)を変えることで「見たい部分のみを抽出できる」という画期的な利点を生み出した。
 
例えば[[CT]]であれば、DICOM画像の各ピクセルの値(CT値)は、水分を0、空気を-1000、緻密骨を+1000という具合になっているので、見たい組織に近い値を選択することで、その組織のみを表示することができる。
 
==== 各種条件 ====
Window WidthやWindow Centerの値はほぼ決まっているが、モダリティの個体差や撮影環境により微妙に誤差が出るので、最適値は現場で微調整すること。
* CT
** [[肺野条件]] - 肺実質を抽出する。
** [[縦隔条件]] - 軟部組織を抽出する。[[軟部組織条件]]という場合もある。
** [[骨条件]] - 骨を抽出する。
もっといっぱいある。
{{medical-stub}}
 
=== その他の変換法 ===
各メーカー独自にガンマカーブなどの曲線的な変換を行う機能などをを搭載している場合がある。
 
たとえば[[富士フィルム]]の製品は10ビットなのに他社の12ビット製品並みに綺麗に補正する秘密の変換機能が付いている。
 
ただし、そういう秘密の変換機能を持ったDICOMビューアを導入してしまうと、後々他社のDICOMビューアや[[PACS]]に乗り換えた際に、当然秘密の変換は行われないので、過去データがクソ汚く写ったりし、移行不能に陥り、最初は安かったのにシステム更新の際にメーカーに足元見られてボッタくられる可能性があるので要注意。
 
[[フィリップス]]が売っていた[[iSite]]みたいに変換方法を公開している場合もある(ようするに特許ライセンス販売)。
 
== 再構成 ==
再構成とは、複数枚の画像データから、新たな画像データを生成することである。
 
たとえばCTで撮影した1000枚の2D画像(ピクセル)を積み上げ、ペラペラな紙もアホみたいに重ねれば厚みがでるという力技で3D画像にしてしまう[[MPR]]や[[ボリューム・レンダリング]]などという手法がある。
 
ほかにも再構成方法は色々ある。
 
== 主なDICOMビューアー ==
* [[OsiriX]] - Mac用のオープンソースで開発が行われているDIOCMビューアー
 
だれか商用製品も書いて


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[PACS]]
* [[モダリティ]]
* [[高精細モニター]]
* [[DICOMサーバー]]
* [[:Category:DICOM用語|DICOM用語]]
 
{{Medical-stub}}

2011年3月18日 (金) 15:43時点における版

医療機器とは、薬事法において「人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等」と定義されている。

医療機器は、薬事法により製造や販売が規制されており、また、どのようなものが医療機器に該当するかも薬事法で明確に定められている。

医療機器の例

<youtube size="medium" align="right">aeGw7cIuWVI</youtube> 身近な医療機器の例としては、家庭でも使用される体温計血圧計をはじめ、コンタクトレンズマッサージ器などがあげられる。

主に病院で使われるものとしては、メスピンセットのような小物類、体内に植え込む治療用の心臓ペースメーカー放射線治療装置モダリティと呼ばれるCTMRレントゲン装置などの大型のものがある。

なお、薬事法が定める医療機器とは、その名が示すように「ハードウェア」であって「ソフトウェア」は一切含まれない。このため、たとえば画像診断での用いるパソコン本体は医療機器であるが、その中で動くDICOMビューアなどのソフトウェアは医療機器には含まれない。これはコンピュータ・ソフトウェアが存在しなかった時代に制定された法律が今も用いられているためである。

関連項目