血液比重

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血液比重とは、血液と同じ体積の水の重さを1とした場合の比率のことである。

類似するものとして血液から血球を除いた水分(血漿)の比率を血漿比重という。

概要

血液の重さは主に赤血球の数で決まる。 血液中の血球血液細胞)は大きく分けて赤血球白血球血小板の3つで構成されているが、その内訳の約96%程度が赤血球であるため、その他は誤差の範囲であり考慮するほどではないとされる。

血液比重は血液が濃いほど高くなり、一般に男性は女性よりも赤血球数が多いため比重も高い傾向にある。 女性の場合は生理などにより鉄分が不足しているときにも血液比重が低くなる。 また、疲労・睡眠不足・栄養状態などの要因により、血液比重は日時によって多少異なることがある。

日本人の血液比重の標準範囲は以下のとおり。概ね「1」に近い数値であり、血液「1リットル≒1キログラム」と言える。

  • 男性: 1.052 ~ 1.060
  • 女性: 1.049 ~ 1.056

なお、貧血症とは血液比重が低いことではないので注意が必要である。

採血基準について

厚生労働省献血に際して事前に行う健康診断採血基準として、2011年3月までは「血液比重」と「血色素量」が併用されていたが、2011年4月より血色素量のみに変更した。これは血液比重よりも血色素量を用いる検査が一般化したためであるとされる。 [1]

検査方法

献血を行う際には、まず少量の採血を行い血液比重の検査を行う。この事前検査で基準値「1.052」に達していない場合は採血を断られる。

血液比重の検査方法(測定方法)は、硫銅酸の溶液を献血の基準濃度に調節しておき、それに血液を数滴落した時の反応によって測定する硫酸銅法が主に用いられている。

関連項目

参考文献