ラクトコッカス・ラクティス

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ラクトコッカス・ラクティス(lactococcus lactis、JCM5805株)とは、主にチーズやヨーグルトの発酵に使われるカイワレダイコン由来の乳酸菌である。[1]

この乳酸菌の存在自体は古くから知られていたが、近年になってヒトの体内においてウイルス感染を防いでいる免疫細胞の司令塔であるプラズマサイトイド樹状細胞pDC白血球のひとつ)を直接活性化させる作用が発見され、O-157の排除に成功するなどめざましい実験結果が公表されてからは、通称「プラズマ乳酸菌」と広く呼ばれるようになっている。なお、某社のプラズマクラスターなどとは一切関係ない。

概要[編集 | ソースを編集]

ウイルスが人体に侵入すると免疫機能が働き、ウイルスを認識して排除しようとする。これはpDCが司令塔となり、その配下の多数の免疫細胞に指令を出すことでウイルスを攻撃したり、防御したりする。

平時のpDCは活動をほぼ停止しており、ウイルスの侵入からpDCの活性化までタイムラグがあるため、ウイルスの感染や発症を防げないという事態が起きる。

古くから個々の免疫細胞を活性化させる乳酸菌は発見されていたが、免疫細胞を統括するpDCを活性化させることは難しいと考えられていたが、キリンホールディングスのフロンティア技術研究所と小岩井乳業がラクトコッカス・ラクティスにpDCを活性化する作用があることを発見し、2012年3月の第59回日本ウイルス学会学術集会で発表し広く知られることとなった。 [2]

関連項目[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]