中性子
ナビゲーションに移動
検索に移動
中性子(ちゅうせいし、英語:neutron)とは、陽子とともに原子核を構成する素粒子のひとつである。
概要[編集 | ソースを編集]
中性子は陽子よりも少し大きい質量を有し、陽子とは異なり電荷をもたない素粒子である。 電荷をもたないため、電子や陽子に引っ張れて減速することもないため、物質中の透過性が強い。
陽子の数が異なるものを元素、元素としては同じだが中性子の数が異なるものを同位体という。
中性子の利用[編集 | ソースを編集]
中性子の発見[編集 | ソースを編集]
1920年[編集 | ソースを編集]
アーネスト・ラザフォードは当時主流であった「原子は陽子と電子だけで出来ている」とする説では様々な矛盾が発生してしまうことから、中性子の存在をを予言した。
1930年[編集 | ソースを編集]
ヴァルター・ボーテとヘルベルト・ベッカーがベリリウムにアルファ線をあてると極めて透過性の強い放射線が放出されることを発見した。その放射線はベリリウム線と呼ばれるようになる。
1931年[編集 | ソースを編集]
ジョリオ・キュリー夫妻が物質にベリリウム線をあてると粒子(後に陽子と呼ばれる)が飛び出すことを発見した。
1932年[編集 | ソースを編集]
アーネスト・ラザフォードのもとで研究をおこなっていたジェームズ・チャドウィックがジョリオ・キュリー夫妻の論文を読み、ベリリウム線を当てた物質から飛び出す粒子が電荷をもつことに着目した。そして様々な物質にベリリウム線を照射し、その質量を計測した。その結果、ベリリウム線が陽子1つと同じ質量を持ち、電気的には中性(電荷をもたない)である粒子であることを発見した。
1935年[編集 | ソースを編集]
湯川秀樹が陽子と中性子を結び付ける中間子の存在を予言し、後にその理論の正しさが証明され、日本人初となるノーベル賞を受賞した。