獲得免疫

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獲得免疫(かくとくめんえき)とは、免疫のひとつで、後天的に外来異物の刺激に応じて形成された免疫のことである。

概要

獲得免疫は後天的に外来異物の刺激に応じて形成された免疫のことである。自然免疫とは異なり免疫記憶を形成する特異的免疫機構である。

また、獲得免疫の一部は胎盤を通じて母胎から胎児へと移行し蓄積されるという特徴がある。これにより生まれたての乳児は自ら強い免疫を生産できないが、から受け継いだ強い免疫力でしばらくの間は守られることとなる。

獲得免疫のしくみ

大雑把に言うと、T細胞細胞性免疫を担当し、B細胞液性免疫を担当する。

  1. マイクロファージが異物を捕食し、抗原を解析し、T細胞に伝える
  2. T細胞サイトカイン分泌し、B細胞を活性化する
  3. B細胞抗体液性免疫)を生産する
    B細胞形質細胞への分化により抗体の大量生産を始める。
  4. T細胞感作されキラーT細胞細胞性免疫)となり、抗原を直接攻撃しはじめる

ヒト免疫グロブリンの種類

  1. IgG
    免疫グロブリンの70~80%を占め、血管内外に平均して分布している。とくにIgGは胎盤通過性があり、母胎から胎児に移行するという特徴がある。生まれたての乳児は母の免疫力が移り残されることで強い力で守られる。
  2. IgM
    胎生期に生産。血中に存在し、感染早期に生産され、初期免疫を担当する。
  3. IgA
    血中以外に腸液などに存在する分泌型。初乳に多く含まれる。
  4. IgD
    形質細胞に関与するといわれるが詳細は不明。
  5. IgE
    免疫グロブリン中では極微量であり、I型アレルギーに関与する。

関連項目

参考文献