DICOM/Protocol Data Unit
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DICOMにおけるProtocal Data Unit (PDU)とは、DICOM通信時に内部的に生成されるパケットのことである。携帯電話のパケット通信をイメージすると良い。
初期のDICOMでは、TCP/IPに加え、RS-232Cやセントロニクスなどを用いた2点間通信をサポートしていた(現在は廃止されDICOM規格から消えた)ため、それらにおいてTCPのようなデータ転送の信頼性を確保する通信プロトコルを独自に規定していた。
たとえばパラレル通信では順不同にパケットが到達するためパケットの結合前に並べ替え処理が必要であったり、パケットシーケンスチェックによる欠損パケット再送などのエラー訂正機能などである。それらをサポートできるように定められたDICOM独自のパケット通信規格のパケットがPDUである。
TCP/IPの世界ではパケットの並べ替えなどの処理は一般的にネットワークカードのハードウェアで高速かつ適切に処理され、その結果をプログラムが受け取るが、DICOMではTCP/IPをただの通信ケーブルと見なし、TCP/IP上をPDUが流れ、それを受信した各ソフトが並べ替えなどの処理を(CPUで)するというトリッキーな実装になっている。なぜこのようになっているかと言うと、規格が制定された時点で2点間通信をサポートしていたシステムが、最小限の改修でTCP/IP対応できるようにするためである。
今となっては何故こんな事をしたって感じである。
関連項目
- PDV - パケット(PDU)のうちヘッダ部分を除いたデータ部分のこと。