末梢静脈路とは、皮下を走る静脈から薬剤を投与するラインのことである。
手軽に確保できるため通常の点滴や輸血をする場合によく用いられている。 静脈血の採血が頻回な場合には、何度も針を刺さなくて済むように末梢静脈路を確保しておくこともある。
末梢静脈に浸透圧の高い輸液を行うと血管炎(高浸透圧による血管障害)を起こしてしまうため、末梢静脈路から投与できるブドウ糖液の濃度は10%程度が上限とされており、高カロリー輸液には適さない。末梢静脈から行う栄養はPPN(Peripheral Parenteral Nutrition)と呼ばれる。