電子カルテ
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電子カルテ(でんしかるて、Electronic Medical Record, EMR)とは、医師や歯科医師が診療の経過を記入していた紙のカルテを電子的なシステムに置き換え、電子情報として一括してカルテを編集・管理し、データベースに記録する仕組みのことである。
電子化(情報化)というと真っ先にコスト削減を掲げるアホが絶えないのが実情であるが、カルテに限らずコスト削減に一切寄与しない。運用や教育といった手間はむしろ増えると考えるのが妥当である。しかしながら、電子化することで情報を簡単に検索・集計を行えるようになり、これにより今までは埋もれていた情報の新たな見方が可能となるという大きな利点がある。つまり、コストを削減するためではなく、収益を伸ばすために導入するものである。この点を理解せずにコスト削減だけを声高に叫ぶ業者は間違いなく運用後にトラブルになるので問答無用で選考から外すべきである。
電子カルテは各社ともにパッケージ化された製品であるかのような何らかの製品名が付いているが、中規模以上のシステムはパッケージ製品というよりもアプリケーション開発用のフレームワーク(ライブラリ)であって、ほぼ各医療機関ごとにまったく異なる独自開発システムとなっている。A病院とB病院で同じ名前のシステムを導入したと広報されていても、実際はまるで違うシステムで、データの互換性も微妙にないという状態であり、PACSなどの部門システム屋さんはその度に発狂している。その一方で小規模なシステムは意外とパッケージ化されている。
電子カルテとオーダリング・システムおよびレセプト・コンピュータが一体化したものを、狭義には病院情報システム(HIS)と呼ぶ。
関連項目
- オーダーリングシステム
- 病院情報システム (HIS)
- 放射線科情報システム (RIS)
- 医用画像システム (PACS)