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'''グリーフ・ワーク''' ( | '''グリーフ・ワーク''' (英語:'''Grief Work''')とは、身近で大切な人との死別時に遺族が受ける大きな悲しみと、その悲しみからの立ち直るまでの一連の心のプロセスをいう。 | ||
'''モーニング・ワーク''' (英語:'''Morning Work''')とも言うが、この場合のモーニングは「朝」という意味ではなく「喪」という意味である。 | |||
==概要== | |||
身近で大切な人との[[死]]別したとき、遺族は大きな悲しみ(Grief、グリーフ)を感じ、長期間にわたり、様々な精神的影響を及ぼす。具体的には、ショック期、喪失期、閉じこもり期、再生期といったプロセスである。 | |||
無意識のうちに誰もが経験し乗り越えてゆく過程であり、通常は故人のいない環境に適応し、新しい[[心理]]、人間関係、社会関係を作って行くことになる。しかし、突然の事故や[[自殺]]によって死別した場合はグリーフワークが完了するまでに長い時間がかかる傾向にあり、ときに[[精神科医]]などの助けが必要となってくる場合もある。このようなグリーフワークのプロセスを支えて見守ることを[[グリーフケア]]である。 | 無意識のうちに誰もが経験し乗り越えてゆく過程であり、通常は故人のいない環境に適応し、新しい[[心理]]、人間関係、社会関係を作って行くことになる。しかし、突然の事故や[[自殺]]によって死別した場合はグリーフワークが完了するまでに長い時間がかかる傾向にあり、ときに[[精神科医]]などの助けが必要となってくる場合もある。このようなグリーフワークのプロセスを支えて見守ることを[[グリーフケア]]である。 | ||
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周囲との関わりを大切にしようと思えるようになる。 | 周囲との関わりを大切にしようと思えるようになる。 | ||
故人の死の現実を認められるようになる状態。 | 故人の死の現実を認められるようになる状態。 | ||
==関連項目== | |||
*[[認知的不協和]] | |||
*[[鑑別診断]] | |||
==参考文献== | |||
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2014年12月31日 (水) 09:11時点における版
グリーフ・ワーク (英語:Grief Work)とは、身近で大切な人との死別時に遺族が受ける大きな悲しみと、その悲しみからの立ち直るまでの一連の心のプロセスをいう。
モーニング・ワーク (英語:Morning Work)とも言うが、この場合のモーニングは「朝」という意味ではなく「喪」という意味である。
概要
身近で大切な人との死別したとき、遺族は大きな悲しみ(Grief、グリーフ)を感じ、長期間にわたり、様々な精神的影響を及ぼす。具体的には、ショック期、喪失期、閉じこもり期、再生期といったプロセスである。
無意識のうちに誰もが経験し乗り越えてゆく過程であり、通常は故人のいない環境に適応し、新しい心理、人間関係、社会関係を作って行くことになる。しかし、突然の事故や自殺によって死別した場合はグリーフワークが完了するまでに長い時間がかかる傾向にあり、ときに精神科医などの助けが必要となってくる場合もある。このようなグリーフワークのプロセスを支えて見守ることをグリーフケアである。
プロセス
グリーフワークの研究に取り組んでいる精神科医の平山正実氏は、「悲嘆のプロセス」として以下の4段階を挙げている。
ショックの段階
感覚の麻痺、涙が出ない、感情が湧かない、足が地につかない。 何も考えられず、混乱状態の中、何にも集中できない。 日常生活の簡単なこと(食べる・眠るなど)さえもできない状態。
怒りの段階
悲しみ、罪責感、怒り、責任転嫁。 深い悲しみとともに、故人・周囲の人を責める気持ち、そう思ってしまう自分を責める気持ちが同時にある。 故人との思い出にふけり、現実を認められない。 幻想空想と現実の区別がつかない状態。
抑うつの段階
絶望感、深い抑うつ、空虚感、無表情、希死念慮。 周囲のあらゆるものへの関心を失い、自分は価値のない人間だと思ってしまう。 適応能力に欠け、外出せず、引きこもりのような状態。
立ち直りの段階
徐々にエネルギーが出て、新しい希望が見えてくる。 周囲との関わりを大切にしようと思えるようになる。 故人の死の現実を認められるようになる状態。