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RFパルス(あーるえふぱるす、'''P'''ulsed '''R'''adio '''F'''requency)とは、電磁波の一種であるラジオ波(Radio Frequency)の信号(Pulse)のことである。
'''RFパルス'''(あーるえふぱるす、'''P'''ulsed '''R'''adio '''F'''requency)とは、電磁波の一種であるラジオ波(Radio Frequency)の信号(Pulse)のことである。
簡単にいうとテレビや携帯電話などで使われている「電波」である。


== 概要 ==
==概要==
電気工学におけるラジオ波(RF)の定義では「10KHz~100GHzの電波」となっており、そのうち[[医学]]・[[医療]]分野で主に使われているのは300KHz~6MHzである。
電気工学におけるラジオ波(RF)の定義では「10KHz~100GHzの電波」となっており、そのうち[[医学]]・[[医療]]分野で主に使われているのは300KHz~6MHzである。


== 核磁気共鳴 ==
==核磁気共鳴==
水素核原子は自然な状態ではバラバラな方向を向いているが、静磁場を与えると一斉に向きが揃う。大雑把にいうと水分に磁石をくっつけると鉄ほどではないが地味にくっつこうとしている。
以下、わかりやすく説明するため大雑把な記載である。詳細は専門の技術書にて。


そこにRFパルスを照射すると、水素核原子は周波数に応じた角度に傾き、RFパルスの照射を止めると元の方向(磁場の方向)に戻ろうとする。この元の方向に戻ろうとするときに水素原子核は微弱な電波(これもパルス)を発生させる。
水素核原子は自然な状態ではバラバラな方向を向いているが、静磁場を与えると一斉に向きが揃う。大雑把にいうと水(水分)に磁石をくっつけると鉄ほどではないが地味にくっつこうとしているわけである。


この現象を「[[核磁気共鳴現象]]」といい、その微弱な電波をとらえることで[[医用画像]]を生成する手法を「[[核磁気共鳴断層撮影]]」という。
そこにRFパルスを垂直方向から照射すると、水素核原子は静磁場強度と周波数に応じた角度に傾き、RFパルスの照射を止めると元の方向(磁場の方向)に戻ろうとする。プラスチック製定規を曲げた状態から手を離すとビ〜ンと元に戻る感じである。この元の方向に戻ろうとするときに水素原子核は微弱な電波(これもパルス)を発生させる。


== 関連項目 ==
この現象を「[[核磁気共鳴現象]]」といい、その水素原子核(体内の水分)が発する微弱な電波をとらえることで[[医用画像]]を生成する手法を「[[核磁気共鳴断層撮影]]」という。なお、この時に与える静磁場強度は「[[テスラ]]」という単位で表し、この強度(最大出力)は[[MRI]]の機種名の一部になっていることが多い。
* [[核磁気共鳴断層撮影]]
* [[90度パルス]] - 90度傾くくらいの周波数
* [[180度パルス]] - 180度傾くくらいの周波数
* [[繰り返し時間]](Repetition Time, TR) - パルスを与える間隔をミリ秒で表したもの
* [[エコー時間]](Echo Time, TE) - パルスを検出するまでの時間をミリ秒で表したもの


== 参考文献 ==
==関連項目==
 
*[[90度パルス]] - 水素核原子が90度くらい傾く周波数のRFパルス
*[[180度パルス]] - 180度くらい傾く周波数のRFパルス
*[[繰り返し時間]]([[Repetition Time]], [[TR]]) - パルスを与える間隔をミリ秒で表したもの
*[[エコー時間]]([[Echo Time]], [[TE]]) - パルスを検出するまでの時間をミリ秒で表したもの
*[[反転時間]]([[Inversion Time]], [[TI]])
*[[核磁気共鳴断層撮影]]([[MRI]])
**[[T1強調画像]]
**[[T2強調画像]]
**[[T2スター強調画像]]
**[[FLAIR]]
**[[拡散強調画像]]
 
==参考文献==
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== 外部リンク ==
==外部リンク==


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2022年6月22日 (水) 18:50時点における最新版

RFパルス(あーるえふぱるす、Pulsed Radio Frequency)とは、電磁波の一種であるラジオ波(Radio Frequency)の信号(Pulse)のことである。 簡単にいうとテレビや携帯電話などで使われている「電波」である。

概要[編集 | ソースを編集]

電気工学におけるラジオ波(RF)の定義では「10KHz~100GHzの電波」となっており、そのうち医学医療分野で主に使われているのは300KHz~6MHzである。

核磁気共鳴[編集 | ソースを編集]

以下、わかりやすく説明するため大雑把な記載である。詳細は専門の技術書にて。

水素核原子は自然な状態ではバラバラな方向を向いているが、静磁場を与えると一斉に向きが揃う。大雑把にいうと水(水分)に磁石をくっつけると鉄ほどではないが地味にくっつこうとしているわけである。

そこにRFパルスを垂直方向から照射すると、水素核原子は静磁場強度と周波数に応じた角度に傾き、RFパルスの照射を止めると元の方向(磁場の方向)に戻ろうとする。プラスチック製定規を曲げた状態から手を離すとビ〜ンと元に戻る感じである。この元の方向に戻ろうとするときに水素原子核は微弱な電波(これもパルス)を発生させる。

この現象を「核磁気共鳴現象」といい、その水素原子核(体内の水分)が発する微弱な電波をとらえることで医用画像を生成する手法を「核磁気共鳴断層撮影」という。なお、この時に与える静磁場強度は「テスラ」という単位で表し、この強度(最大出力)はMRIの機種名の一部になっていることが多い。

関連項目[編集 | ソースを編集]

参考文献[編集 | ソースを編集]

外部リンク[編集 | ソースを編集]