「DICOM/UID」の版間の差分
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2012年7月28日 (土) 00:55時点における最新版
DICOMにおけるUID(ゆにーくあいでぃー,unique identifier)とは、DICOM製品の製造国や製造メーカー、製品番号、導入先などを識別するための数字とピリオドで構成された最大64文字のユニークな文字列である。
概要[編集 | ソースを編集]
ここで言う「ユニーク」とは、「世界中で絶対に重複してはならない」という意味である。そのためにも世に放つDICOM製品は必ず所定の登録機関から発行されたUIDをベースに使い、そのUIDの末尾に独自に管理している文字列を付け足すことで重複のないUIDを実現しなければならない。
基点となるUIDは米国商務省が米国内で使われている標準規格に付けた番号で、それらはアプリケーションコンテキスト名(DICOM/Application Context Name)と呼ばれる。なお、名称に「Name」と付いてるくせに数字とピリオドだけという意味不明さなので、「Application Context Name」じゃなく「Application Context UID」という名前にしてくれればいいものをと思うかもしれないが、気にしてはならない。なお、アプリケーションコンテキスト名はDICOM専用という訳ではなく、SNMPなどの各種インターネットで用いられる標準規格にも割り振られている数字(とピリオド)であり、DICOMのアプリケーションコンテキスト名は「1.2.840.10008.3.1.1.1」となっている。
- 米国商務省が「1.2.840.10008.3.1.1.1」に国番号を付加して、各国の管理団体に渡す。
- 各国の管理団体は製造メーカー番号を付加して、製造メーカーに渡す。
- 製造メーカーは製品番号を付加して、製造する。
- 製造メーカーは納品番号を付加して、納品する。
- DICOM製品は何かしらの被らない数字を発行し、DICOMファイルなどに付与する。
- DICOM製品での発行は一般的に、Study Instance UID、Series Instance UID、SOP Instance UIDの3段階で発行することが多い。
これでユニークな番号のできあがりである。
なお、日本における管理団体は日本画像医療システム工業会(JIRA)であり、その会員になると製造メーカーとして認定されUIDが発行される。
問題点[編集 | ソースを編集]
現実問題として、世の中には無差別に配布されるフリーソフトやオープンソースソフトウェアなどが無数に存在しており、それらは製造者や製品番号は識別されるようになっているが、その先の納品先(利用者側)を管理しておらず、当然のようにそれらのUIDという制度は崩壊している。
本来の意味で「DICOM規格に準拠する」というのであれば、たとえフリーソフトであっても、配布者は利用者にユニークなIDを割り振らなければならないのだが、そんなこと無視されまくりなのである。
もっと悪い例としては、製造業者でありながら、末端の設置作業員の知識不足により、出荷時設定のままで管理されていないことすら見受けられる。
関連項目[編集 | ソースを編集]
- DICOM
- DICOM/Application Context Name
- DICOM/Study Instance UID
- DICOM/Series Instance UID
- DICOM/SOP Instance UID
参考文献[編集 | ソースを編集]
外部リンク[編集 | ソースを編集]
- アメリカ合衆国商務省 公式サイト(英語)
- 在日米国大使館商務部(日本語)