無菌

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無菌(読み:無菌、: asepsis, [eɪsépsɪs])とは、あらゆる微生物滅菌され、存在しない状態のことである。

概要[編集]

真正細菌ウイルス菌類寄生生物のような病原性の汚染生物とその生成物(コンタミナント)を除去した状態、もしくはこれら微生物と接触しない状態にあることをいう。

無菌という用語は感染を防ぐ目的で、外科手術における手術野(operative field)[注釈 1]の無菌化や、内科治療における無菌化を推奨もしくは勧奨するため、採用されるそれら具体的手法、習慣をしばしば指す。

理想的には、外科手術野(surgical field)は「殺菌状態」、更に言えば、病気腐敗発酵を引き起こす微生物だけではなくそれらが生成する生物学的汚染物質を全て排除する(すなわち無菌状態にする)必要がある。

とはいえ、それを達成するのは、とりわけ多くの場合、患者自身が感染因子源をもたらす場合は困難である。すなわち、現代において重大な組織損傷を引き起こすことなしに、患者細菌叢(patients bacterial flora)の全てを安全確実に除去する方法はない。しかしながら、感染症の排除においては殺菌ではなく無菌が目標とされている。

歴史[編集]

無菌の現代的な概念は19世紀に発展した。

センメルヴェイス・イグナーツは今日で言う接触感染の可能性に気づき、分娩前のカルキを使用した手洗い産褥熱(Puerperal fever)の罹患を減らすことを提唱、証明した。消毒法及び院内感染予防のさきがけとされ、「院内感染予防の父」と呼ばれる。

センメルヴェイスはまだ病原菌などの概念が無かった時代において、感染症の原因は「眼に見えない死体の破片」によるものではないかという仮説をたてた。 センメルヴェイスは自説に基づき脱臭作用のある塩素水で手を洗うことで死体の臭いを取り除き、その結果、産褥熱による死亡者は激減した。

しかし、センメルヴェイスの革新的な主張は当時の学会で受け容れられなかった。 センメルヴェイスの説が受け入れられなかった最大の理由は、「患者を殺していたのは医師の手である」という医師にとって受け入れがたい結論にあった。

センメルヴェイス・イグナーツがスイスの雑誌に発表した論文を読んだイギリスの外科医ジョゼフ・リスター殺菌剤として石炭酸の利用を取り入れ、外科的感染率を減らすことに成功した。消毒することで感染予防するという消毒法がもたらされた。

ローソン・テイト殺菌消毒)から無菌へと興味を移し、今日においても有効な方針と習慣を取り入れた。

エルンスト・フォン・ベルクマン手術器具消毒の道具としてオートクレーブを利用した。

手法[編集]

今日の無菌技術は互いに補完する一連の手法から成る。

まず最初に良いとされるのは衛生的習慣である。手術室においては、特定の指針によると、空気ろ過や空気の流れに関連する規則を守るよう定め、外科手術の度に衛生を保たなければならない。また外科手術を受ける患者を洗浄し、清潔手術着を着せる。手術部位も洗浄し可能ならば剃毛し、そして皮膚には殺菌剤消毒薬(すなわちベタディンポビドンヨードのようなヨウ素溶解物など)を塗布する。

次に手術団の全員が消毒薬で洗浄する。

汚物そして生物学的汚染物質は処分規制の対象となる。

参考文献[編集]

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注釈[編集]

  1. 他に"operation field", "operating field", "surgical field"とも。 operating field”. TheFreeDictionary.com, Mosby's Medical Dictionary, 8th edition. (C) 2009, エルゼビア. medical-dictionary.thefreedictionary.com. 2011年8月1日閲覧。

出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]