OsiriX

提供:メディカルウェア
2011年6月23日 (木) 15:49時点におけるimported>Administratorによる版 (→‎OsiriXの使い方)
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OsiriX
OsiriX.png
最新版 3.8.1 (英語版)、3.8.1 (多言語版)(2010年10月8日 (英語版)、2010年10月8日 (多言語版))
対応OS MacOSX、iOS
ライセンス GPL
公式サイト http://www.osirix-viewer.com
  

OsiriX (オザイリクス)は、DICOM 画像を参照および再構築することに特化したオープンソースの下で開発が行われているMac OS XおよびiOSで動作する画像処理ソフトウェアである。英語版および、オランダ語、スペイン語、日本語、フランス語、ドイツ語、中国語をサポートした多言語版がある。

OsiriXは医用画像で一般的な2Dをはじめ、3次元MPRやボリュームレンダリングやサーフェイスレンダリングを用いた3Dや4D(時間軸を有する3D)、さらには5D(時間軸および機能軸を有する3D)までサポートしており、一般的なDICOMビューアというよりも再構成を主としたワークステーションと言った方が的確である。

近年のOsiriXにはDICOMビューアーとしての機能のみならず、簡易なDICOMサーバーとしての機能も備わっている。

内部的にDICOM関連の基本機能にはDCMTKを利用している。

2004年12月に開催された世界最大の放射線医学学会である北米放射線学会(RSNA)において、医学の発展に絶大な貢献をしたとしてソフトウェアでは初となるCum Laude賞を受賞した。

OsiriXの開発体制

開発はOsiriX財団のOsiriXプロジェクトにより行われている。OsiriXはオープンソースであり、だれでもソースコードを閲覧することは出来るが、オリジナルのソースコードの編集は限られた者のみ行える。これは無差別な編集による混乱を避けるための予防措置である。改良を行う権限は、貢献の大きい個人、および公式パートナーと呼ばれるセカンドパーティー企業に与えており、第三者によるソースコードの提供についてはセカンドパーティー企業が窓口となり監査をおこなった上で取り込まれる。セカンドパーティー企業は世界各地に点在し、日本地区ではニュートン・グラフィックス社が窓口となっている。

OsiriXの使い方

基本的な使い方についてはOsiriX オンライン解説文書が詳しい。応用的な使い方についてはOsiriXナビゲーターが詳しい。

応用例

OsiriXは読影医が何十人もいるような大学病院などの大規模な放射線科向けPACS(読影端末)としての機能は弱い。その一方で、外科領域などではOsirXもしくはOsiriXを組み込んだ手術ナビゲーションシステムなどの導入・開発(改造)事例が論文として数多く報告されている。

以下、Google先生で検索して拾ってきた応用例。こんなのもあるよというのは書いてね。

Mixed Augmented Reality Surgery by OsiriX: Image Overlaid See-through Surgery

<youtube size="medium">PRHQFiymQKs</youtube> 開腹手術、内視鏡下手術の正確性・安全性・低侵襲性向上を目的に, イメージ・オーバーレイによる立体的手術支援システムを構築した。

MDCTによる臓器血管ボリューム・データをOsiriXにて術中レンダリングし、術野へ重畳表示(AR,Augmented Reality,拡張現実)および投影(Mixed Reality,混合現実)とした。この支援画像をwirelessに術野変化へ補正させた。

皮膚から臓器へボリューム・レンダリングできるOsiriXの導入により、registrationを体表ランドマーキングにてmarkerless化し、術者のwireless操作による直感的なナビゲーションとして解剖認識が高まった。整合後の重畳表示投影は、誤差10mm範囲内で、鏡視下手術における手指視覚協同を改善した。皮膚切開を最小限にし、的確な切開範囲、切開位置が得られ、低侵襲性を向上した。

プラグイン

OsiriXではプラグインを用いて機能を拡張することができる。 ようするにMozilla FirefoxやGoogle Chromeで流行の拡張機能(エクステンション)と同じような感じ。

Hip Arthroplasty Templating Plugin

Hip Arthroplasty Templating Pluginは、人工股関節置換術の術前計画を行えるプラグイン。

ベースとなる人工股関節インプラントの選択し、そのテンプレート画像(ベクトル画像/CADデータ)をOsiriX上のDICOM画像(ラスタ画像)に重ね合わせ、位置調整などをシミュレーションするというもの。

なお、このプラグインは基本的にすべて手動操作であり、商用のOrthoViewなどのように、距離や角度の計測データからデータベースを検索し、半自動で最適なインプラント(テンプレート)製品候補を選び出してくれるというような機能はない。しかしながらシステム構築導入にかかる費用と、インプラントの納入業者が決まっており製品数も限られてるような施設において、実際にそこまでの機能が必要かというトレードオフで考えれば、整形外科にとっては既存PACSとは別の専用端末としてでもOsiriXの導入を検討する価値があると言える。

なお、本プラグインはインストールが若干難解で、環境によっては動かないことがある。 OsiriX公式サイトからダウンロードしてきたものをインストールしても動かない場合は以下を参照するとよい。

開発

OsiriXプラグインの開発を始めるには、XCode向けのベースプロジェクトを生成してくれるウィザード形式のプラグインデベロッパーキットを使うと良い。もしくはOsiriX公式サイトで配布しているプラグインのソースコードをダウンロードしてきて、それをベースプロジェクトにすると良い。

詳細は誰か書いてください。

脚注


参考文献

  • 杉本真樹 『消化管・肝胆膵ベッドサイドイメージング―フリーソフトウェアOsiriXでつくる3Dナビゲーション』 へるす出版、2009年。ISBN 978-4892696886。   http://www.herusu-shuppan.co.jp/book/650_699/688.html
  • 「フロントランナー IT駆使して医療を可視化」『朝日新聞』2010年7月10日付朝刊土曜版be 、第1・3面。

外部リンク